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終電でぎりぎり日の変わらぬうちに帰ったら丁度再放送が江國香織さんだったので見てみた。インタビューやらエッセイやらを読んでいると、もっと「ダメな人」かと思っていたのだけれど全然普通の人で驚いた。失礼な感想だ。直木賞受賞作まだ読んでないんだよなー。その前もその前のやつも読んでない気はするのだが。文庫落ち待ちということで。自分が江國さんを好きな理由は「赤毛のアン」を好きな理由と似てるなと漠然と思った。自分の生涯のバイブル三冊というのが、11歳の頃から既に決まっていて、「赤毛のアン掛川恭子訳)」「春はあけぼの小説枕草子」「二年間の休暇」がそれなんですが。他にどれだけ好きな本が出てこようと変えられない、別格殿堂入り。まあそれはどうでも良い。
江國さんの小説は、現代を、現実を書いている筈なのにふわふわと別世界に揺れている印象を受ける。ホリー・ガーデンを思い出した。そういえばあれも、「何かが欠けていて淋しくて、何かを得て小さな幸せを感じる」てな感じの話。大げさなストーリーよりも、そんな小さな癒しを求める。癒し系は音楽の流行だけではないんですかね。そんなに皆さん疲れてるんですかね。